今年は、宮里藍が米国ツアーに参戦して国内のプロ人気が心配されたが、大きな落ち込みもなく何とか夏を越えた。そしてこの秋早々、宮里が戻ってきた。
帰国第一戦の公式戦である日本女子プロゴルフ選手権、そしてダンロップ女子オープンを期待通りに二連勝し、少し萎んだ風船を一気に取り戻した彼女は、まさに千両役者と言えよう。
日本のゴルフファンは勿論、一番宮里の帰国を待っていたのが女子プロ界だったのではないかと思う。秋には大きな大会が目白押しである。ここで再び女子ゴルフを盛り上げたい。
今週行われている公式戦の日本女子オープンは昨年宮里が最年少優勝を果たした大会である。舞台も役者も揃ったこの大会、面白い展開に期待したい。
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1番ティーに座りスタートを見守る中村寅吉プロ(中央)、選手は筆者
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10月はオープンマンスとして一斉に男女およびシニアの日本オープンが開催される。
日本オープンは日本ゴルフ協会(JGA)が主催でプロ、アマ含めてゴルファーの日本一を競う最高峰に位置する大会として歴史を持っている。
男子は日本オープン、女子は日本女子オープンという名称で開催され、日本オープンは1927年(昭和2年)、日本女子オープンは1968年(昭和43年)から始まっている。
女子オープンは男子に比べ40年も遅れてスタートしたが、それでもその時の火付け役がいたから今があるのである。
女子オープンの開催に当たっては当時女子ゴルフを応援しようと財界人がいろいろ尽力して動いてくれた。1回から3回大会までは東京放送(TBS)が主催のTBS女子オープン、4回目から現在のJGAに主催が移り日本女子オープンとなった。
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賞品を受け取る筆者、表彰式の司会は渡辺謙太郎さん(中央)
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第1回大会はTBS越谷ゴルフコースで行われた。 スタートテントもなく、わずかに大会役員がティーグラウンド脇でスタートする選手のティーショットを見守っているだけだった。
女子プロゴルフ協会の歴代会長の中村寅吉プロもその一人である。
優勝したのは、現女子プロゴルフ協会会長の樋口久子で、ベストアマに輝いたのは現副会長の清元登子、ちなみに私はアマの部3位だった。
表彰式はTBSアナウンサーの渡辺謙太郎さんが進行役を行い、プレゼンターは当時TBS会長の今道氏が行った。その時の参加選手はプロ28名アマチュア14名の42名だったが、現在は総勢132名で行われている。
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