世界で行われている各トーナメント、それぞれに大会コンセプトも成り立ちも異なる。 厳しい過酷な環境での試合からマスターズのような華やかで美しいと言われているものまでいろいろある。プレーしている選手達にとってはどんな試合も楽なものは無いが、見る側にとっては、まして初めてなら華やかで美しいものから見たことは良かったと思っている。
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ハンディーチェアーを持って観戦場所へ向かう筆者と母。15番ホールにて |
練習日から最終日まで天候に恵まれ5日間毎日コースを歩き回った。 世界のゴルフファンが注目し、楽しみにしているトーナメントとはどんなものなのかを見たくて、感じたくて、試合観戦を軸にマスターズワールドにひたった。 会場の大らかで明るい雰囲気は不慣れな私たち親子をほっとさせてくれた。 コースが広くて歩きやすく、見やすいと言うのも助かった。
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綺麗なフェアウェイと短くカットされたラフ、林の中は松葉で黄色い。
練習日のノーマン(
中央4人のプレーヤーのうち左端) |
コースのいたる所に咲いている色とりどりの花、緑のじゅうたんが敷き詰められたようなフェアウェイ、モザイクにも見えるギャラリー(パトロン)達の群れが一体の景色となってオーガスタの舞台を飾っていた。毎年訪れているようなマナーの良いお洒落なギャラリー達が舞台に華を添えていた。
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観戦者用ガイドブック(スペクター
サジェスチョンズ) |
コースのあちこちから沸きあがる地響きを伴う歓声には身も心も興奮して、目の前の選手のプレーより、どこで何が起こったのだろうと気もそぞろになることがしばしばであった。 設営物は中継用のやぐらからゴミ袋まですべてマスターズカラーのグリーンに統一され、また飲食売店のスケールの大きさと、さばきの良さは今も印象に残っている。 ギャラリー対応を含め、感心、感激、感動の連続であった。
オーガスタの難しさは傾斜の厳しいグリーンであるがゆえに、そのグリーンを攻めるためのショットのスキルが試される。グリーンに乗った球がバックスピンで池まで転げ落ちる光景はテレビでも良く写し出されているが、つるつるに刈られたグリーン周りは、深いラフよりこわい。
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クラブハウス前での表彰式。
前年度の優勝者ベン・クレンショーにグリーンジャケットを着せてもらうニック・ファルド |
美しく見えるコースこそ、そこには魔女が潜んでいると言う。 魔女に引き込まれぬよう闘い抜いたものだけが、グリーンジャケットを手にするのだ。 私が行った96年の60回大会はまさかの大逆転でグレッグ・ノーマンが破れ、ニック・ファルドが3回目の優勝を手にした。
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ノーマンが無残に崩れニックファルドに敗れたホールバイホール |
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こじんまりしたレストランのテラスのようなオーガスタ空港からアトランタへ |
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