子供が何かを始めるきっかけは家庭環境、特に親の影響が大きい。 近年盛んになっているジュニアのゴルフ。 昔は、親がするので子供にもやらせたいということが多かったが、最近では親はしなくても子供にはゴルフをやらせたいと練習場に送り迎えする親もいる。 親は子供に何でもやらせてみたいものだ。 私の場合、親がすることには概ね付き合ってきた。 今思えばトライしたもの全て良かったと思うが、当時子供ながら抵抗があったものもある。 それは柔道である。私の父は大学時代柔道部で卒業後もOBとして柔道を続けていた。 当時柔道をする女の子なんて皆無である。 当然したくなかったが、大好きな父から一緒に行こうと言われ、断ることは出来ずに近所の警察の道場に通った。出た試合は、万世橋警察署が主催する少年柔道大会であった。
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右が筆者(本名:芙佐子) ※画像をクリックすると記事を読むことができます |
警察道場の仲間達(筆者前列左端) |
また毎年1月にはOBも参加する大学柔道部の寒稽古にも付いて行った。 朝4時起きして寒くて暗い中、一番電車に乗ってでかける。 三田綱町にある道場ではすでに多くの人達が練習をしていた。 道場は熱気でむーっとするような空気だったのを覚えている。 練習終了後、おしるこが振る舞われていたので、最終日だったのだろう。 寒稽古はあえて厳しい時期に練習することで、精神面を鍛え仲間との連帯感を深める日本特有の教育観だと思う。道と付くもの、剣道、柔道、弓道、合気道などみな寒稽古を行っている。
柔道の寒稽古をゴルフの練習でもできないものかと思い、やってみることにした。 しかし、部活でもないのに一般のお客様へあまり厳しいことは強いられないので、早い時間の設定は控え、一寸贅沢に朝食付きのゴルフ寒稽古にしたのである。 10名弱のお客様が集まった。場所は芝ゴルフ練習場(2001年閉鎖)で、朝食はとなりのホテルで摂った。6時30分に朝食、7時過ぎからの練習であった。 翌年からは費用のこともあるので朝食なしの練習会となった。 現在は場所を変えて朝練と称して続いている。 私にとって朝練は、柔道の寒稽古など古き良き思い出がつまった楽しい仕事である。
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2001年に閉鎖された芝ゴルフ練習場 |
ゴルフ寒稽古を行っていたのは3Fの中央 | 余談であるが私は、柔道をやっていたお陰でうっかり転んでも受け身が自然に出てくるので怪我が小さく大事にならない、とても有難いことだ。
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