男子プロの見所は小技、女子プロの見所は飛距離と言うと「えっ」と思われるかもしれないが、ここ数年女子のツアープロのドライバー飛距離は不思議なくらいに出るのである。 勿論女子プロが男子プロのドライバーにかなうはずは無い。 しかし、女性の域で250~260ヤードの飛距離というのは以前では考えられないことであり見る価値はある。クラブやボールの改良のお陰とスイングの進化であろう。 日本のゴルフも欧米に近づいてきたと思う。
 |
上田桃子 260Yのドライブ後の230Yセカンドショット 5Wでナイスオン ★画像をクリックすると動画をご覧いただけます。
|
10年近く前であるが、軽井沢72東急女子オープンで英国の女子プロ、ローラー・デービースが500ヤード近いパー5のセカンドを4アイアンでオンさせた時、そばで一緒に見ていた男子プロの杉本英世が「俺より飛ぶなー」と目を丸くしていた。 デービースは飛距離が売り物ではあったが、それにしてもよく飛ばしていた。 日本の福嶋晃子も豪快なショットでギャラリーをうならせていたが、そう言うロングヒッターが最近では珍しくなくなったのである。
 |
松澤知加子のドライバーショット
|
一方男子プロの小技と言うのは、タイガーや往年の尾崎、青木らに代表されるが、タイトルにいつも近いところにいるプレーヤー達は飛距離もさることながら、光っていたのは小技である。訪れるピンチをさりげなく呑み込んでしまう小技がタイトルを引き寄せているのである。クラブ選択、打ち方が多種多様で幅がある。 飛距離も小技も揃っていなければ勝てない男子の世界である。
現在日本の女子ツアーでは、安定して飛距離が出ればかなり有利な展開でプレーができる。しかし、世界で通用するには小技を男子プロ並にしなければ勝てない。 小技の重要性は上位で戦っているプレーヤーほど痛感しているはずである。
 |
240Yはコンスタントの松澤のティーショット ★画像をクリックすると動画をご覧いただけます。
|
先日雑誌の取材で、松澤知加子と一緒にラウンドした。 松澤は1994年五洋建設レディースで優勝し、現在は二児の母であるが、ドライバーの飛距離は240~250ヤードを未だに保っている。 練習量は少なくなっているのにショットに衰えは無い。 私は松澤に「ティーショットがこんなに飛ぶならいつも60台が出なければおかしいじゃない」と言うと、そうですよねと・・・その先の詰めの甘さを認めていた。 飛距離の出ないプレーヤーは、懸命に小技を磨きスコアメイクに努めているが、飛距離の出るプレーヤーこそ小技に目を向け無くてはもったいない。
 |
松澤とのプレー中の筆者 |
★スイング動画を見るポイント★ |
 |
 |
アドレスで作った前傾姿勢がインパクトでも変わっていないのが飛びの共通項! このようにラインを引いて見ると良くわかります。 ぜひ、比べてお楽しみください♪ |
|